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LTEルーター「RUT956」による大規模通信塔監視

概要


✔遠隔地への通信塔展開では、ネットワークの安定稼働と運用コスト管理のため、安定した通信環境と、大規模展開に対応できる監視体制が欠かせません。


✔「PhilTower」社のネットワーク拡張を支援するため、「PowerX」社はデータ収集の標準化や既存システムとの統合を進めるとともに、各地に分散した通信塔拠点を効率的に監視できる拡張性の高い監視基盤を構築しました。


✔ テルトニカの4Gルーター「RUT956」は、複数の産業用インターフェースを備え、安定したモバイル通信や、デュアルSIMによるネットワーク冗長化、自動フェイルオーバーに対応しています。これにより、遠隔地の通信塔拠点でも柔軟なシステム構築と大規模展開を可能にしました。

 

遠隔地通信塔における電力監視の標準化


通信塔業界は急速な拡大を続けており、世界市場規模は2035年までに647億米ドルへ達すると予測されています。増加するモバイル通信需要に対応するため、通信事業者は遠隔地やアクセス困難な地域への基地局展開を進めています。こうした拠点の多くでは安定した商用電源を利用できません。しかし、新たに電力インフラを整備するには大きなコストがかかる、というのが現状です。


その結果、多くの通信塔は、ディーゼル発電機やバッテリー、ハイブリッド型電源システムによって運用されています。しかし、こうした電力供給には高いコストや運用負荷が伴うのが欠点です。安定した電力供給の維持やエネルギー消費の管理、インフラの安定運用は、ネットワーク停止を防ぎ、運用コストを抑えるうえで欠かせない要素なのです。


これらのリスクを適切に管理するためには、通信塔運営事業者が電力システムや関連設備全体の状態を常時把握できることが重要です。リアルタイムデータは、障害の早期検知やエネルギー損失の削減、停電防止、予防保守に欠かせません。しかし、各地に分散した拠点全体で、信頼性の高い監視体制を構築・運用することは、技術面だけでなくコスト面でも大きな課題となっています。


遠隔地では利用できる通信手段が限られているうえ、過酷な環境条件や高額な導入・保守コストも課題となります。そのため、従来型の監視システムを標準化し、安定して運用し続けることは簡単ではありません。


複数の島々や遠隔地域に通信塔拠点が分散するフィリピンでは、こうした課題はさらに深刻になります。こうした背景から、通信インフラ企業「PhilTower」社は、エネルギーインフラ最適化を手がける「PowerX」社と提携し共同で課題に取り組むことになりました。


さらに、追加拠点や新規建設プロジェクトへの展開が進む中で、「PhilTower」社では、設備投資(CAPEX)と運用コスト(OPEX)の両面を考慮しながら、複数メーカーの機器を柔軟に組み合わせられる構成が必要になりました。遠隔環境でも安定して稼働し、ネットワーク全体へ継続的にデータを送信できる、大規模展開に対応した費用対効果の高いLTEルーターが求められていたのです。


トポロジー



大規模通信塔監視を支える「RUT956」4Gルーター


「PhilTower」社は、通信塔全体の監視体制を強化し、運用コスト管理を改善するため、「PowerX」社と提携しました。「PowerX」社は、各地に分散した通信塔拠点からのデータ収集を標準化し、AIを活用した分析や最適化、自動運用機能を提供する統合監視プラットフォームを展開する企業です。


「PowerX」社は、現場側の通信基盤として、テルトニカの産業用LTEルーター「RUT956」を採用しました。「RUT956」を各通信塔拠点へ設置することで安定した通信を確保することができます。同時に、このルーターでバッテリーバンクや発電機、整流器などの重要設備から運用データの収集を実行しています。


「RUT956」は、複雑な現場環境での導入を想定して設計されており、モバイル通信、Wi-Fi、有線接続を1台に統合しています。これにより、通信塔拠点ごとの環境に合わせた柔軟なネットワーク構成が可能です。また、自動フェイルオーバー対応のデュアルSIM機能によってネットワーク冗長化を実現し、通信事業者側で障害が発生した場合でも、安定した通信を維持できるのが特徴です。


さらに「RUT956」はイーサネット、RS232、RS485など複数のインターフェースを備えているため、さまざまな機器との接続に対応できます。また、柔軟なI/O設定機能と、PowerX独自ファームウェアでカスタマイズされた高度なオペレーティングシステム「RutOS」により、機器制御や自動化、イベント通知にも対応しています。


たとえば、バッテリーバンクや発電機はRS485経由で接続され、Modbus RTUを用いて詳細な稼働データを取得しています。一方、整流器はイーサネット経由で接続されており、SNMPによって動作状況やアラーム情報を監視する仕組みとなっています。


各通信塔拠点で収集された運用データは、MQTTを利用してモバイルネットワーク経由で「PowerX」社のプラットフォームへ送信されます。この継続的なデータ通信によって、ネットワーク全体の電力システムの稼働状況や性能をリアルタイムで把握できるため、一元的な監視・分析を実現できるのが特徴です。


このシステム構築後、「PowerX」社は218カ所の通信塔拠点へテルトニカの4Gルーターを導入し、すべての拠点を同社のプラットフォームへ接続しました。これにより、ネットワーク全体で安定した通信環境と統一されたデータ収集環境を構築するとともに、拠点ごとの監視コスト削減も実現しています。これらの成果を受け、「PhilTower」社は現在、継続するネットワーク拡張計画の一環として、さらに約700拠点への導入拡大を進めています。


各地に分散したインフラ向けに、大規模な4Gルーター導入をご検討中ですか?ぜひ当社チームまでお問い合わせください。お客様のプロジェクトに最適な通信ソリューションをご提案いたします。

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