IoTゲートウェイで電力量計のリモート監視

概要

✔ 電力量計（スマートメーター）は、ユーティリティ業界においてリアルタイムデータの収集と効率的なエネルギー管理のために欠かせない存在です。しかし、その性能を最大限に引き出すには、制御センターとエンドデバイスをつなぐ信頼性の高いネットワーク機器が必要です。

✔ テルトニカの「TRB246」はまさにそのニーズに応える4G LTE対応IoTゲートウェイです。I/O、RS232、RS485、イーサネットなど多彩なインターフェースに加え、M2M通信に不可欠な各種プロトコルをサポートし、ユーティリティ分野に最適な包括的ネットワークソリューションを提供します。

✔ 本事例の要となるのは、「TRB246」の導入により必要なすべてのデータを遠隔で取得できる点です。「TRB246」は「RMS（リモート・マネジメント・システム）」と連携することで、エネルギー計測インフラ内のデータをスムーズに転送し、24時間365日対応可能な遠隔監視を実現します。

課題 ― クリアすべき要件

ユーティリティ事業者にとって、電力量計は電力使用状況の精密な把握、エネルギー管理、そして予防保守の実施を可能にする基盤的ツールです。こうした機能が遠隔で行えるようになれば、持続可能性とコスト効率のさらなる向上が見込めます。

しかし理想通りの運用を実現するには、いくつもの課題が立ちはだかります。電力量計を活用して運用効率を最大化するには、産業用プロトコルおよびインターフェースへの対応、信頼性が高く安定したコネクティビティ、遠隔監視を可能にする機能 ― これらをすべて満たすネットワーク機器の導入が不可欠です。

IoTソリューションにネットワーク機器をスムーズに統合するためには、M2M（マシン・ツー・マシン）通信の互換性が重要な鍵となります。そしてこの互換性は、ネットワーク機器が対応している産業用通信プロトコルやインターフェースに大きく依存しています。さらに、この依存関係は、使用されるユーティリティ機器の種類や計測インフラの構成、さらには設置される地域によっても影響を受けることがあります。地域によっては、特定の規制や制約があるため、それらを考慮する必要があります。

電力量計の遠隔監視について、信頼性の高い冗長性を備えた通信やリアルタイムのデータ送信を実現するには、安定したネットワークが不可欠です。特に農村部などの有線通信インフラが整っていない地域において、有線接続の導入に手間やコストがかかる場合、無線通信による冗長性の確保が大きな鍵となります。

ソリューション ―すべてを解決する「TRB246」

通信が不安定な場所であっても、テルトニカの4G LTE IoTゲートウェイ「TRB246」を使えば、ユーティリティ向けIoTソリューションをスムーズに運用可能です。「TRB246」の多彩なインターフェースと産業用プロトコルへの対応機能により、制御センターと電力量計の間で安定したデータ伝送が行えます。

このIoTゲートウェイはI/O、RS232、RS485、イーサネットなど多様な接続に対応します。今回の事例ではRS485を介して電力量計と接続し、計測インフラに信頼性の高い通信を提供しました。

また、DNP3、DLMS、Modbusなど、さまざまな産業用プロトコルに対応しており、異なる機器間での互換性を実現します。それによってリアルタイムでの高速データ復号・交換が可能になり、各ニーズに対応する柔軟性の高いネットワーク機器として機能します。

IoTゲートウェイ「TRB246」は4G LTE・デュアルSIM機能を持ち、世界中で利用可能です。これにより、これまで以上に簡単に、冗長性のある通信環境を構築できます。通常はあらかじめ設定されたモバイルSIMカードで安定したモバイル通信を確保し、万が一その回線に障害が発生した場合には、自動的に予備のSIMカードへ切り替えることで、途切れることのないインターネット接続を維持します。